サスペンス映画の王様・ヒッチコック監督の面白くておすすめ作品5選【寄稿】

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どうも、つじもん@tsujim0nです。今回は記事を寄稿して頂きました。

この記事を書いてくれたのは、はてなブログで 脱貧困ブログ』という貧困をテーマにしたブログを書いている、ケンタロウさん@billywilder8です。

ボクのブログとは真逆のコンセプトで、独自の切り口から記事を書かれている人気ブロガーさんです。

何度か東京のオフ会などでお会いしたことがあり、映画好きということだったので、記事を書いてもらうことになりました。

この記事を読んでもらうと分かると思うんですが、ボクの映画好きをはるかに凌駕するほどの圧倒的な熱量を感じます。

ケンタロウさんから発せられるヒッチコック愛を思う存分に楽しんでください!!

サスペンス映画の王様・ヒッチコック監督の面白くておすすめの作品5選

ケンタロウさん

どうもぉ~、『脱貧困ブログ』のケンタロウ@billywilder8です。今回、つじもんさんの『まぬけブログ』に寄稿記事を書かせて頂くことになりましたぁ~。

実はですね、僕もつじもんさんと同じく“超”がつくほどの映画好きなんです。だから、『まぬけブログ』に寄稿記事を書くなら、映画記事を書こうと決めていました。

結果、かなりマニアックな記事になってしまいましたが、ご容赦ください(笑)

読者の皆さん、最後までついて来てくださいね(笑)お願いします。

それにしても、映画好きが映画記事を書くのって、けっこう大変なんですよ。

それは、なぜか?

理由は、書きたいことがたくさんあるからです(笑)

たとえば、フランスの映画監督・ゴダールとトリュフォーの友情についても書きたいし、黒澤明監督と黒澤チルドレン(コッポラ・スピルバーグ)というテーマで書いても面白いし、1960年代の映画を書いてもいいし、日本映画は黒沢清と立教映画人というテーマも面白そうですよね。

そんな事を考えているといつまでも決められないので、今回は僕が大ファンのアルフレッド・ヒッチコック監督について書くことにしました。

アルフレッド・ヒッチコック監督とは??

ご存じの方もいると思いますが、アルフレッド・ヒッチコック監督ほど、世界中の映画監督達に影響を与えた人物はいません。

パッと思いつくだけで、トリュフォー監督の『柔らかい肌』、黒澤明監督の『野良犬』、スピルバーグ監督の『激突』、『ジョーズ』などなど、ヒッチコック映画の影響を受けた作品は数多くあります。

一番有名なのは、ブライアン・デ・パルマ監督ですね。ブライアン・デ・パルマ監督作品で検索してみて、作品のあらすじを読んでみてください。

ヒッチコック作品を何本か観ている方は、きっと「ヒッチコック作品に似てるなぁ!」と感じるのではないでしょうか?

それほど、デ・パルマ監督は、映画界でヒッチコック作品のオマージュ、コピーをする監督として有名なんですよ。今からご紹介するヒッチコック作品をご覧になったら、ぜひデ・パルマ作品も観てみてください。

最近の作品はそうでもありませんが、初期の作品は「あっ、これはヒッチコックのあの作品を真似しているなぁ!」と思えるぐらいコピーしています。ヒッチコック作品後期の「フレイジー」、「マーニー」などを思い出す方が多いでしょう。

…はい、余談が長くなりました(笑)

では、参りましょう。

なお今回は、トリュフォー監督がヒッチコックにインタビューした伝説の本「ヒッチコック映画術」を参考にしながら進めていきます。

三十九夜(1935年)

ヒッチコックと言えば、この作品です。

皆さんは「サスペンス」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?おそらく、ハラハラドキドキする展開を思い浮かべるんじゃないでしょうか。

では、「サプライズ」という言葉を聞いて、どんなことを思い浮かべますか?これは、たぶんドキッとするとか、驚くとかそんな言葉をイメージすると思います。

そうなんです。サスペンスとサプライズは違うんですよ。「当たり前の事を言うんじゃねぇよ!」と、怒られそうですね。

しかし、意外にサスペンスとサプライズの違いをしっかりと理解している人って、少ないんです。

よくホラー映画とかで、主人公の女の子が薄暗い部屋で物音がしたので、怯えながら物音のするほうに行くパターンがありますね。で、主人公の女の子が「なんだ、風邪の音だったのかぁ~」と、ホッとした瞬間、殺人鬼に襲われる(笑)

あれは、典型的なサプライズパターンなわけです。要するに、観客を「わっ!」と驚かせるテクニックなんですね。

ヒッチコックの「三十九夜」は、今ご説明したサプライズテクニックをあまり使っていません。

ほとんどハラハラドキドキ、そして謎+ラブストーリーを作品の隠し味にしています。

これを読んでいる読者の方で映画好きな方がいたら、きっと自主映画を撮った方がいると思います。おそらく、サスペンス作品よりもホラー作品を好んで撮っていませんでしたか?違ったら、ごめんなさい(笑)

でも、僕の友人は黒沢清監督の影響もあって、ホラー映画を好んで撮っていたんです。

それは、彼がホラー映画ファンという事もあったと思いますが、それよりもホラー映画のほうが真似しやすく、制作するのが楽しかったからだと思うんです。

ホラー映画製作って、照明とか考えるのがめちゃくちゃ楽しいんですよ(笑)

でも、サスペンス映画は難しい。ハラハラドキドキを観客に感じさせたまま、しかも、謎+ラブストーリーを隠し味にするのは、かなりの高等技術なんです。

だから、ヒッチコック監督は世界中の映画監督達から尊敬されているんですね。

僕は、未だに、ヒッチコック監督を超えるサスペンステクニックを持った監督は現れていないと思っています。それは、三十九夜を観れば解ります!

知りすぎていた男(1956年)

皆さん、「ミッション・インポッシュブル」の最新作観ました?

僕、観たんですけど、いやぁ~、面白かったですよぉ~。ストーリーもキャラクターも良く出来てました。

そして、何よりヒッチコック的なサスペンステクニックが上手かったんです。

まず、冒頭の見せ場が終わった後の展開が「巻き込まれ型」で、まさにヒッチコックパターンでした。もうぉ~、ワクワク感100%なんですよね(笑)

ネタバレしちゃうので、ストーリーは書きません。

ちなみに「巻き込まれ型」っていうのは読んで字のごとく、主人公が一つの事件をきっかけにどんどん災難に巻き込まれていくパターンの事を言います。

このパターンは、ヒッチコックが得意だったんです。

そして今回の「ミッション・インポッシュブル」の最新作は、そんなサスペンス映画の神様・ヒッチコックに挨拶をするかのように、誰が観ても解るヒッチコック映画のオマージュシーンがあるんです。

あのシーンを観た時は、思わずニヤリとしてしまいました(笑)

そのオマージュのシーンは、ヒッチコック監督作品「知りすぎていた男」を観ると解ります。

「知りすぎていた男」を観てから、「ミッション・インポッシュブル」の最新作を観ると、より楽しめると思うのでぜひご覧になってください。

ヒントは、踊る大捜査線シリーズの交渉人真下正義にも出て来た、あのシーンです。

サイコ(1960年)

ヒッチコックの凄いのは、サスペンス映画の達人というだけではありません。

彼が本当に凄いのは、映画の新しいジャンルを作ってしまった事にあるんですよ。

そのジャンルとは、サイコサスペンスです。

サイコが制作されなかったら、サイコサスペンスというジャンルの誕生が遅れていたと言っても過言ではありません。

それだけ『サイコ』という作品は、多くの映画ファンと映画関係者を驚かせました。

まず、有名なシャワーシーンの残虐さとモーテルを管理する若い店員です。

あのシャワーシーンの残虐さを超える事を目標に、「セブン」のラストシーンがあるような気がしてならないし、モーテルの青年キャラクターにインスパイアされ、「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターが生まれた気がしてなりません。

まぁ、僕の勝手な想像ですけど(笑)

でも『サイコ』という作品がのちのホラー映画のジャンル「スプラッターもの」と言われる映画に、大きな影響を与えたことは間違いありません。

また『サイコ』は、映画製作の方法も変えました。

低予算、小人数スタッフを実現させたんです。

これにより、大きなセット、大人数のスタッフがいなくてもヒット映画を作れる事をヒッチコックは証明ました。

まさに、映画の歴史を塗り替えたと言っても過言ではない伝説的な作品です。

鳥(1963年)

良く出来たサスペンス映画は、シンプルでいながら奥が深いものです。

『鳥』はその代表的な作品です。たくさんの可愛らしい鳥が、ある日突然、街に住む人々を襲う。

ただそれだけなんですが、そこに人間の毒やエゴなどのテーマを取り入れながら、ストーリーは進行して行きます。

実は『鳥』という作品ほど、ヒッチコック作品の中で堂々とパクられている作品はありません。

これは極論ですが、スピルバーグの「ジョーズ」は鳥をサメに変えただけとも言えるし、「激突」も鳥をトラックに変えただけとも言えます。

またジョン・カーペンター監督、スティーブン・キング原作の「クリスティーン」という作品は、車が勝手に人を襲う映画です。これもある意味、鳥を車に変えただけ。

こんな事を考えて行くと、一流、名作と言われる映画も偉大なる先輩監督たちの作品を元に作られている事が解りますね。

音楽界では、「すべてビートルズがやってしまった」と言われていますが、映画界でも、「すべてヒッチコックがやってしまった」と言われています。

たぶん(笑)

「鳥」にも原作小説はありますが、いち早く作品にしてしまうヒッチコックの企画力はさすがです!

バルカン超特急(1938年)

この作品は、本当は解説不要なんです。とにかく観てほしい(笑)

まぁ、それを言ったらお終いなので、ちょっとだけ解説します。

どんなサスペンスにも謎、推理の要素があります。

事件に巻き込まれてしまった主人公が「なぜ自分が狙われるのか?追われるのか?」という疑問を常に抱いています。

そして逃げて行くうちに、だんだんと事件の核心に迫っていくわけです。

今ご説明した「なぜ自分が狙われるのか?追われるのか?」という疑問を観客は主人公といっしょに考えていきます。

その主人公といっしょに考えてしまう物語の引力がとてつもなく強い作品が、最後にご紹介する「バルカン超特急」という作品なんですよ。

これは、ストーリーの冒頭の部分だけ説明しましょう。

物語の冒頭部分を知ってしまったら、あなたはすぐにツタヤに走りたくなってしまうでしょう(笑)

(あらすじ)
冬。バルカンのバカンスからロンドンに帰ろうと列車に乗る主人公の若い女・アイリス。

彼女は、たまたま隣に座った貴婦人(60代)と仲良くなる。

アイリスは列車に乗る前に、不運にも頭に荷物が落ちて、軽いめまいを起こしていた。やがて貴婦人の優しさに安心した彼女は、強い睡魔に襲われ寝てしまう。

ゴトンと言う音で目を覚ますアイリス。「どれぐらい眠ってしまったのだろうかぁ…」と貴婦人に尋ねようとすると、貴婦人の姿はなかった。

周囲の人達に貴婦人がどこへ行ったのか?と、尋ねてみた。

すると、予想もしない答えが返って来た。

「え?そんな貴婦人、いなかったよ…。」

アイリスは一瞬、何が起きたのか解らなかった。

しかし、列車にいた乗客のほとんどが貴婦人を見ていない、知らないと言うのだ…。

一体、列車の中で何が起きたというのだろうか…?

どうでしょうか?面白いでしょ?

先ほどの書きましたが、この作品に関しては本当は解説不要なんです。とにかく観てほしい(笑)

さぁ、今すぐツタヤに走れ!(笑)

以上、ケンタロウでした。ヒッチコック観てねぇ~。

つじもんのまとめ

つじもんのまぬけブログ

最後までお読み頂きまして、ありがとうございます!!

『脱貧困ブログ』のケンタロウさんによる「ヒッチコック監督の面白くておすすめの作品5選」でした。

ヒッチコックの凄さというか偉大さが、十分伝わってくる記事だと思います。

やっぱり好きなものの話をしているときって、その人の新たな一面を垣間見ることができて面白いんですよね。そして書いてる本人が、めちゃくちゃ楽しんでるのが伝わってきますね。

またケンタロウさんには、他にも映画記事を書いてもらおう思います!

そして、ボクもいくつか観ていないヒッチコックの作品があったので、今すぐTSUTAYAに走ります!笑

ヒッチコック観てねー。

それでは!!!

▼ボクが、ケンタロウさんの『脱貧困ブログ』に寄稿した記事はコチラ
http://kentaroupeace.hatenablog.com/entry/2015/09/11/185814

【追記】珍事件が起きました……w

記事を公開してから少し時間が経った頃に、ケンタロウさんがTwitterでシェアをしてくれたのですが……

まさかの自分で書いた記事なのに「ヒッチコック」を「ヒッチハイク」に間違えるという天然が炸裂wwwww

もう、これは『脱貧困ブログ』のファンになるしかないでしょうwwwww